「ものづくり」高校生に聞いてみた。プラスチックごみの減らし方。
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「ものづくり」高校生に聞いてみた。プラスチックごみの減らし方。

今回、SDGsPeopleとして紹介するのは、砂浜のプラスチック片などを採取するためのゴミ回収道具「すなふる」を3Dプリンターで制作し、ビーチクリーンに取り組まれている高校生“ 松木 工弥 ”さんです。


― 「すなふる」を制作しようと思ったきっかけは、なんですか。

ある日海岸に立ち寄ったときに、砂浜を歩いて一番に思ったことは「汚い」でした。細かくなって砂に混じっている様々な色のプラスチックが目によく止まり、とても気になりました。

プラスチック片_クレジット入り

大きなゴミは回収しやすいですが、砂の中の小さくなったプラスチックの欠片は回収できるのでしょうか?
この欠片は誰かが回収しないかぎり更に劣化で細かく砕けていきます。プラスチックには有害な科学物質を吸着する性質があり、特にマイクロプラスチック(※)は生物の体内に取り込まれやすいため、生態系や人体への影響が懸念されています。

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(一見キレイに見える砂浜だが・・・・)

― 実際にどんなゴミがどれだけ砂の中にあるのか、鎌倉の海岸で調査されたんですよね。結果はどうでしたか。


満潮時の波打ち際に残された、ベルト状に細かいゴミが多い場所の一部1m✕1m、表層5~7cmの砂約8kgを採取しゴミを調べました。

木の枝や葉、貝殻以外のほとんどがプラスチック系のゴミで、欠片の数はなんと443個!特に驚いたのは、タバコのフィルターが15個もあったことです。想像以上に砂の中までプラスチックゴミで汚れていることがわかりました。

― 1m×1mということは、ベッド半分ぐらいの広さですね。そんな小さなスペースにタバコの吸殻が15本も散らばっていると想像してみると、すごく汚いですね。

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― 砂浜を汚さないために、私たちにできることはありますか。

海でゴミを捨てる人だけが海を汚しているわけではありません。
海ゴミの約7割は陸から流れ出るといわれています。故意にではなくても飛ばされたり、時には災害によって流れ出たゴミもあると思います。プラスチックに依存した私たちの生活そのものを見直していかないと、海洋プラスチックゴミは減らないと考えています。

割合_クレジット入り

・ 放置ごみ ー 海岸で捨てられたごみ(例:海水浴客が残したごみ)
・ 漂着ごみ ー 海岸以外の陸域で捨てられ、川を通じて海まで流出し、海岸に漂着したごみ(例:ポイ捨てごみ)
・ 海洋発生ごみ ー 海域で発生したごみ(例:漁具、海藻)


海をきれいにするために、私たちにできることを考えてみました。

< ゴミの回収 と 出さないようにする取り組み >
● とにかく今出てしまっている海ゴミの回収
● 海のみならず、山・川・街すべてにおいて「ゴミは必ず持ち帰る 」意識を持つこと
● 最終的に海に流さないために陸域でのゴミ回収・河川でのゴミ回収
● 使い捨て文化の脱却 (消費者)
● 商品パッケージなどは極力少なく、環境に負荷を与えない素材へ代替えを(生産者)
● プラスチックを資源としてリサイクル、アップサイクルする循環システムをつくること

他にも色々と考えられますが、みんなで海をきれいにするためには小さなことでも、できることから取り組んでいく意識が大切なんだと思います。

しかし、私たちの生活の中にはプラスチックだからこそ成り立っているものも多くあります。医療器具や衛生用品など、必要不可欠なものも多くあります。プラスチック=悪モノではなく、重要なのは人の使い方と意識と管理。

何度も使えるように工夫したり、自然に帰る素材へ転換したり、役目を終えた後はリサイクルできるのかなど・・・作る人も、使う人も、使い終わった後のモノの行方をきちんと考えていかなければならないんですよね。

― ゴール12「つくる責任 つかう責任」ですね。

― 今後、「すなふる」をどのように活用していきたいと考えていますか。

すなふるを使ったビーチクリーンイベントなどを開催し、砂の中までゴミだらけの現状を知っていただき、どうすれば海の豊かさを守れるのか?多くの人に一緒に考えてもらいたいです。
他にも、車椅子の方からご要望をいただきまして、車椅子に座ったままでも利用しやすいかたちに改良してお届けできればと考えています。3Dプリンターでは大量生産にはできない個々に合わせたものづくりが可能なので、自分がこういったところでお役に立てれば嬉しいです。

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― 自分の周りで気がついた問題ごとを、自分のできることでより良くしていこう!との考えが根底にあるんですね。まさに、SDGsを自分ごと化し、SDGsアクションに移していくことを体現されていますね。

私の場合は自分の好きなこと=「ものづくり」からのアプローチで、できることを考えて実行していますが、どんなことからでもできることはあると思います。

自分の好きなことが音楽でも、ダンスでもスポーツでも・・・17の目標の中でそれを活かせるカタチがあるはず。どんな小さなことからでも、その積み重ねがみんなの意識を変えたりモチベーションになったり、何かが育つのではないでしょうか。


― 松木さんの考えるSDGsとはなんですか。

人間が生活と地球全体をより良くしていこうと、同じ方向へ進むべき道しるべ。
国や民族を超えてみんなで協力しあって進んでいくための、大切なツールでもあると思います。

■松木 工弥
2003年生れ。神奈川県鎌倉市出身。平塚中等教育学校に在学。デジタルファブリケーションを利用したものづくりをしている。中でも環境問題に力を入れて取り組み、砂浜のメソ・マイクロプラスチック(※)を回収するための道具「すなふる」を制作。
すなふる詳細
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※マイクロプラスチック:5mm以下のプラスチック片。5-25mmサイズはメソプラスチックという。

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