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この10年で、日本・世界の貧困はどう変化してきたのか調べてみました

こんにちは。編集部の島田です。

この「10年後の未来をつくるノート」では、SDGsアクション実践者やその取り組みをご紹介していきます。ただ、未来を考えるためには、まずは編集部の私たち自身が現状を知ることが大事だと気づきました。

そこで、10年先を考えるために、SDGsとして掲げられている目標に対して、実情がどう変化してきたのかを調べることにしました。その中で、私自身が特に興味深いと思ったテーマについてご紹介します。

今回は、目標1「貧困をなくそう」の中から、1つ目と2つ目のターゲットに当たる、

2030 年までに、現在1日 1.25 ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。
2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、全ての年齢の男性、女性、子供の割合を半減させる。

について私なりに調べてみました。素人目線で調べているので、間違いなどがありましたら、ぜひご指摘ください。

貧困とはどういう状態か?

まず、2つ目のターゲットの文章にもある「各国定義によるあらゆる次元の貧困状態」という言葉についてご紹介します。今回調べてみて初めて知ったのですが、貧困の定義は国によって違うようです。

よく考えれば、国ごとに事情が違うのであたりまえかもしれませんが、そんなことすら自分は知らなかったことに反省しましたし、私と同じように実態を知らない方もいるのではないかと思い、今回ご紹介することにしました。

では、世界各国や日本で、貧困状態はどう定義されているのでしょうか?

国際的な貧困の定義としてよく使われるのは、世界銀行が2015年に定めた「1日1.90ドル未満で生活している状態」です。2015年の改定前は、1.25ドルと定義されていました。SDGsの1つ目のターゲットでは、2015年以前の「1.25ドル」の指標を用いています。

また、国際基準の他に、各国ごとに一日に必要な生活費が統計的に出されています。例えば、中国だと2.39ドル(2016年)、アメリカだと3.72ドル(2016年)、フランスだと4.02ドル(2017年)といった数字が出ています。

対して、日本では、世界銀行が定義するような「絶対的貧困」ではなく、「相対的貧困」が指標として使われています。日本の相対的貧困は、「世帯の所得がその国の等価可処分所得の中央値の半分に満たない人々」と定義されています。

2015年時点では等価可処分所得が122万円未満の人が、相対的貧困層ということです。日本の貧困問題で話題になる「子どもの貧困」も、この相対的貧困を指しています。

厚生労働省の詳しい解説はこちらです。

日本における、1日1.90ドル未満で生活している人の割合については、調べてもなかなか出てこないのですが、相対的貧困の割合は、2015年時点で15.7%にも上ります。およそ6に1人が日本の中では貧困状態にあたるというわけです。

目標1のターゲット1と2は、「2030年までに、世界での絶対的貧困の根絶とともに、日本における相対的貧困を半減していくことが、私たちの目標」と言い換えることができそうです。

貧困問題は改善されているのか?

では、この貧困率は、これまでどのように変化してきたのでしょうか。

まず、1日1.25ドル以下で生活する人の推移をTHE WORLD BANKで調べてみました。(間違いがありそうでしたら、ご指摘ください)
http://iresearch.worldbank.org/PovcalNet/povDuplicateWB.aspx

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【データ参照先】
http://iresearch.worldbank.org/PovcalNet/povDuplicateWB.aspx

この40年、減少傾向があることがわかります。それでも、人口の約4%、2億8千万人ほどが極貧状態にいます。

また、日本の相対貧困率は、残念ながらこの1985年から2015年の30年間で上昇しており、2012年以降少しずつ減少していることがわかりました(下記グラフの青線が相対的貧困率です)。

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【出典】
厚生労働省「平成29年版厚生労働省白書」世帯構造別 相対的貧困率の推移

* * *

様々な取り組みが行われているので、世界の貧困率は下がっているだろうと感じていましたが、日本の相対的貧困率が上がっていることには驚きましたし、無知な自分が恥ずかしいとも感じました。絶対的貧困と相対的貧困では、捉え方も改善の仕方も違うと思いますが、まずは事実を把握することは大切。割合で考えると少ないようにも感じますが、日本での1%は126万人。それだけの人が存在することをしっかりイメージしながら、自分にできる行動を考えていきたいと思います。

あらためて、169のターゲットを見て自分が気になったことをしっかり調べてみると、知らないことの多さに驚きます。一方で、インターネット上に情報はたくさんあふれているので、調べてみればすぐに分かることばかりです。少しでも気になったことをしっかりと調べて、考えてみることが大事だと思いました。

また、この貧困問題に取り組んでいる人・活動を、このノートでもしっかりと紹介していきたいです。日本での貧困や世界での貧困をなくすための活動もあれば、今貧困状態にある人へのサポートもあると思います。それぞれ、情報を届けるとともに、一個人としてこの問題を解決するために日々できる行動を、読者のみなさんと一緒に考えていきたいです。

みなさんが興味のあること、調べてみたいことがあれば、私も一緒に調べてみますので、ぜひご連絡ください。

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